同じものを食べても、食べる「順番」や「時間」、「食べ方」で太りにくく、痩せやすくなる!?よく噛んで、ゆっくり食べる、痩せる「食べ方」のポイントを紹介します!朝、昼、晩の「時間別」の食べ方もチェック。健康的に、美味しく食べてダイエット!
痩せる食べ方5つのポイント
【1】よく噛む
噛むメリット
「大食いやカロリーオーバーをコントロールできる上、美容と健康のために欠かせない唾液量を増やすことができます」
「誰にでもできるお手軽ダイエット法!」
血糖値の上昇がゆっくりになるからやせやすい
「咀嚼(そしゃく)中枢に神経興奮が伝わって、ヒスタミンという物質が活発に分泌されます。このヒスタミンが脳の満腹中枢を刺激します。ヒスタミンは、脳の交感神経を刺激してエネルギー代謝を促進し、内臓脂肪を燃焼させる働きもあり、ダイエットにつながるのです。また、よく噛むことで食事に時間がかかり、血糖値の変化が緩やかになると、食べる量が少なくなっても空腹になりにくいというメリットもあります」
正しい噛み方
「正しく噛むのにプラスして、“飲み込んでから次の食事を口に入れる”ことも意識すると、満腹中枢への刺激が効率的です。」
1.きちんと座って姿勢を正す
「姿勢が悪いと食事が飲み込みにくくなり、水分で流し込みたくなるので、姿勢を正しくしましょう」
2.目安は一口30秒、1回1秒
4回程噛むと次の食材を口に入れる傾向にあるので、一口30回を目指して。「一回に1秒かけるのが理想です」
3.左右均等に噛んでいく
「噛みやすい方だけで噛んでいると顔のゆがみの要因に。左右均等に噛むことを心掛けましょう」
【2】お箸を使う
やせ型より肥満型の人の方が、「食べるのが遅い人」が少なく、「食べるのが速い人」が多い傾向に。肥満型の人程、早食いの人が多いのを見ても、カロリーだけでなく、食べ方も重要なのがわかる。
「気をつけたいのが早食い。食べる速度が速いと消化吸収も早くなり、同じ食事でも血糖値が上昇しやすいのです。おすすめは、箸を使って、時々箸置きに戻すこと。“持つ・とる・食べる”のステップごとに速度が落ちる上、咀嚼回数もアップ。早食いの人はぜひ実践を!」
【3】お皿は持って置くを繰り返す
「おにぎりやサンドイッチなど持って食べるメニューは、手で持ったまま食べ進めると咀嚼回数が減り、消化に悪影響を及ぼします。さらに紙などの軽い皿は持った感覚が薄く、食べていることに意識が回りにくいので、消化に影響をもたらす“ながら食い”をしやすい傾向に。食事は皿にのせ、皿を持つ、置くを繰り返すと咀嚼回数が増え、消費エネルギーが増します」
【4】「発酵食品」をしっかりとる
「納豆、みそ、チーズなどの発酵食品には、アミノ酸やビタミンB群などの栄養素が豊富に含まれています。アミノ酸はたんぱく質を体内に吸収しやすくし、ビタミンB1と糖質、B2は脂質を分解する働きをもち代謝アップには欠かせません。また腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えることによって栄養吸収能力を高め、代謝を高めます」
【5】基本は和食で「まごはやさしい」
「まず、肉、卵、魚などのたんぱく質をとること。そして『まごはやさしい』の食事を意識しましょう。大豆、海藻、種子を積極的にとることで、代謝に欠かせないマグネシウムや亜鉛、鉄などのミネラルや、水溶性食物繊維もバランス良く摂取できます」
【時間別】痩せる食べ方
「朝食は起きてから必ず1時間以内にとりましょう。そうすることで体内時計がリセットされて、体のリズムが整うようになります。さらに毎日同じ時間に起床して朝食をとると、より効果的です」
「起床して1時間以内に朝食をとると、1時間半以内に肝臓に栄養素が届き始めます。すると、起床時と体の内部が起きたときの時差ボケがなくなり、夜のバイオリズムまで整います。下手に寝る何時間前までに夕食をとろうと思わずに、とにかく朝に食べることに集中した方が、自然と夜の食欲も落ち着きます」
【朝】生の果物や野菜を食べて、代謝をスムースに
「起床後の体は代謝が低く、インスリンが分泌されやすい状態。インスリンは血糖値を下げるホルモンでありながら、分泌量が増えると体脂肪増加を促進させる一面も。
そこで食べたいのが、生の果物や野菜。生きた酵素やビタミンがたっぷりで、果物に含まれる果糖にはインスリンの力を借りずに素早くエネルギーに変える効果もあるので、朝の栄養補給に最適です」
【朝】不足しがちなたんぱく質をとる
「朝食を抜くと昼前におなかがすいて、昼食量が増えます。すると、血糖値が乱れ、脂肪をため込みやすくなることに。朝食では不足しがちなたんぱく質を2種類組み合わせて、たっぷりとるといいですね」
【朝】朝食は無理にとらなくてもいい
空腹の時間が一定時間続くと、体内で休眠状態の細胞が分解された後にリサイクルされる「オートファジー」が起こります。オートファジーによってミトコンドリアも活性化され、ダイエット効果が。
「1日24時間のうち、16時間を何も食べずに過ごすことを推奨します。アンチエイジング医学では、1日3食必ずしも食べる必要はなく、空腹時間を設けた方が良いという考え方が今のスタンダードです」
【昼】朝食から5~6時間後。毎日同じ時間に食べる
「1日の食事は、3食が5~6時間ごとの間隔が理想。朝食同様、昼食を抜くと体内時計が大きく狂い、体が飢餓状態にあると判断されて、脂肪をため込むモードへシフトします。同時に胃腸にかかる負担も大。さらに体内時計のリズムが乱れると、仕事の効率も下がるので、午後にしっかり働くためにも、いつもの時間にランチをとるようにしましょう」
【昼】自由に食べてOK
「日中は消化酵素がしっかり出て、消化吸収が進みやすいため、好きなものを食べてOK。」
【夜】遅くても21時までに。寝る3時間前は食べない
「理想の摂取時間は18~19時ですが、現実的には難しいので遅くとも21時までに摂取しましょう。18時を過ぎると血圧や中性脂肪が高まり始めます。一方、ストレスホルモンのコルチゾールの分泌が低下することで、夕方から夜は食事やお酒が一層おいしく感じられるようになる誘惑の時間帯。誘惑に負け、心行くまで食べてしまうと、脂肪をため込む要因となります」
睡眠時は、ホルモン分泌や細胞の修復・再生のゴールデンタイム。それなのに胃の中に未消化の食べ物が残っていると、消化のために体の機能が費やされてしまい、もったいないことになってしまいます。最低でも、夕食は寝る3時間前までに。特に、高脂肪なお肉や揚げ物などは5時間近く胃に滞在してしまうので、就寝時間から逆算して食べる工夫を。
【夜】夜の糖質はいらない
糖質は多くの食材に含まれていて、野菜や豆類、乳製品をとっているだけでも、それなりの量が摂取できてしまいます。だから、どうしても食べたい日以外は、夜は主食抜きをデフォルトに。1日を振り返って、「まごわやさしい」食材の中からとれていないものを補う献立を。
【運動後】30分~1時間ほど休憩してから
「一般の人の場合は、運動後の食事がおすすめ。まず運動をすると、交感神経が刺激され、食欲が抑制されます。そのため、運動をする前の状態で食べたい!という食事と、運動後の状態で同じ食事が目の前にあるとしたら、後者のほうが確実に食事量が減ります。
また、運動直後は消化器官に血液がいきにくいため、胃がもたれやすくなってしまうことも。30分~1時間ほど休憩してから食事をするのがベストです」
痩せる食べ方の【順番】
野菜→汁→タンパク質→炭水化物
「食事中、血糖値を急激に上げないことが太らないコツ」
血糖値が上がると、それを下げようとすい臓からインスリンが分泌され、脂肪を蓄積させます。インスリン分泌を抑えるために、
【1】野菜→【2】汁もの→【3】肉や魚→【4】炭水化物の順に食べることを習慣に。
太りにくくヤセやすい体になるためには、たんぱく質を積極的にとることが大切です。肪分の少ない鶏胸肉やささ身、ローストビーフなどの牛もも肉はおすすめ。
お酒を飲むときは…野菜→炭水化物→タンパク質
「22時以降まで続く長い飲み会の場合、前半に食物繊維の多い枝豆やオクラなどの野菜を食べ、続けてごはんなどの炭水化物をとり、血糖値の急激な上昇を抑えます。後半は肉、魚、チーズなどのたんぱく質をとれば太りにくいです」